Yさんの出産体験談
出産って凄いです。
でも凄かったはずなんだけど、しばらく経つと本当に私が産んだのかしら?なんて思ったりもします。
私はどちらかというと
妊娠中につわりがよくあったほうでした。
嘔吐もしたし、夏は暑くて、夏バテとつわりで食事が取れず、貧血になったりもしました。
今思い出しても大変だったなぁと思います。
妊娠中は本当に色々なことを考えました。
妊娠したと分かった時は、
自分の中に自分ではない命があるということがとても不思議で、神秘的に思えました。
そして感動したり気持ちが高揚して、とてもドキドキしたのを良く覚えています。
ですが妊娠が発覚してひと月も経てば、
今度は私の中に大きな不安が押し寄せてきました。
とても怖く、情緒不安定になり・・
もう逃げられないんだと知りました。
そのときは本当に旦那さんに助けられましたね。私も泣きながら覚悟を決めました。
そしてまた一ヶ月ほど経つと、今度は味覚や嗅覚が敏感になり始め、なぜか私は生野菜をかじりながら涙をながしていました。
野菜の甘みがとても感動的でした。
そんなこんなで一喜一憂を乗り越え、やっと安定期を迎えます。
そこからは色々なことを、今はこういう時なんだからしょうがない。と諦めて、ぐーたら過ごしました。
そして臨月が近づいて来る頃、
少しずつ緊張してくるんです。
特に何が出来るわけもないのですが。
心の準備を先にしておかないと。と、一人出産のイメトレ(?)をしてみたりして。
何が起こるかわからないので、陣痛の場合と破水の場合を想定してこれまたイメージで練習してました^^;。
結構辛いんですけど案外暇なんですよね、妊娠中って。
そして、産んだ直後、
病院のベッドで私はこう思ったんです。
出産はアートじゃないな、
私はこれから子育てするんだ、って。
出産は芸術的なことではなく
結構経済活動的なことなんだなって、
なんとなくそう思いました。
今振り返ってみて、
出産は生き物が産まれて、生きるってことを唯一実感出来る作業なんだなってわかったんです。
でもきっとそんな有り難味も
何年後かには忘れてしまうんだろうなー。